10分で理解する!子宮内膜症の基礎から治療法まで

 

20〜30代女性に多い子宮内膜症

女性特有の身近でこわい病気…それが子宮内膜症です。

 

目を覆うナース

 

女性にしかない身体的機能の最たるものである月経は、いわば赤ちゃんを育てるために用意されたものを排出するしくみです。
そのため月経血の中には『赤ちゃんのベッド』にあたる子宮内膜の細胞が含まれます。

 

月経血は子宮から剥がれ落ちたベッドごと体外へと通常は排出されますが、一部は排出されることなく卵管、卵巣、腹腔内へと逆流していきます。

 

その際に、一部が子宮以外の場所に根を張ってしまい、子宮内膜のような組織を作り広がっていくことがありますが、これが子宮内膜症です。

 

あたかも子宮内膜のようにその場に根付いた組織は、役割を果たそうと月経の周期に合わせ出血します。この血液が体外に排出されることなくその部分に溜まっていくことで、痛みや癒着が生じます。

 

この子宮内膜症は20〜30代の女性に特に多い病気で、ひどい月経痛、骨盤や腰の痛み、性交痛、排泄時の痛みなどの症状が現れます。

 

一般的には、子宮内膜症は良性の腫瘍ではありますが、だからといって放置するのは危険です。

 

万が一、発生した部位が卵巣だった場合は、悪性化して卵巣がんになることもありますし、進行していくと骨盤内の臓器と癒着して、最悪不妊にもなりかねません。

 

そのため、楽観せずに医師の指示に従って経過観察をすることが必要です。

 

子宮内膜症の治療には、大きく分けて薬物療法と手術療法があります。

 

薬物療法にはさらにホルモン療法と対処療法があり、ホルモンをコントロールする薬や低用量ピルなどを用いて体内から改善を図ります。対して、手術療法は直に病巣を取り除きます。

 

どちらの療法もメリット・デメリットがあるので、病気の進行度合いや症状、妊娠の希望の有無などで治療方針を決定します。

 

子宮内膜症の耐えがたい症状とは

腹痛に苦しむ女性
子宮内膜症は癒着が進めば他の臓器にも影響を及ぼすため、痛みの程度・範囲・時期・他症状…どんどんと耐えがたいものになっていきます。

 

数ある症状の中でも、顕著に現れるのはひどい月経痛です。
痛みは日増しに強くなり、絶えずズキズキとうずく痛みが続くようになります。

 

市販の生理痛用の薬を飲んでも全く効かず、ごく普通の日常生活も送る事もままならず、その痛みから学校や仕事を休むことにもなりかねません。

 

痛みの程度は深刻で、痛む場所も下腹部だけではなく『腰や骨盤』、酷い場合には肛門の奥まで痛みを感じるようになります。

 

また、下腹部や腰周り、性交痛といった痛みに加え、『吐き気や下痢』の症状が出たり、生理以外の時期でも症状が治まらなかったりすることもあります。

 

子宮内膜症が発生する場所によっては、他の部分の痛みや異なる症状が出るケースもあります。

 

例えば直腸付近であれば排便時の痛みや下痢、膀胱付近であれば排尿時の痛み・頻尿・血尿などがあります。

 

ただ、いずれにしても子宮内膜症の人は共通してひどい月経痛があることは確かです。月経痛はほとんどの女性で経験があることですが、その痛み方も程度も人それぞれではあります。

 

しかし、一般的な月経痛と子宮内膜症と決定的な違いは、その痛みが通常の生理痛の痛み逸したものであることです。

 

つまり、月経痛がそれだけひどい場合は子宮内膜症を始め、子宮や卵巣に何かしら異変がある可能性があるので注意が必要です。

 

子宮内膜症と女性ホルモン

注意を促すナース

 

近年、出産適齢期の女性に子宮内膜症が見つかるケースが増えていますが、女性ホルモンとの関わりが子宮内膜症と大きく関係してます。

 

特に女性ホルモンのバランスが崩れている人が増えており、夜型の生活やストレスなどが原因であると問題視されています。その他の詳しい解説は→こちらのホームページを参考にして下さい。(外部リンクです)

 

女性ホルモンを増やすには

 

子宮内膜症にも大きく関与することですが、特に妊娠を望む女性にとってホルモンは非常に大切なものです。

 

子宮内膜症の治療には、月経の回数を減らすことが大切で、そのために人工的に月経を止める治療が行わます。

 

ピルを飲んで妊娠している状態のようにする方法や、ダナゾールやボンゾールを用いて閉経状態にする方法もあります。

 

どちらの治療も、女性ホルモンのあり方を変化させる方法ですが、子宮内膜症の治療には効果があっても、様々な副作用に悩まされる人も少なくありません。

 

特に、後者の閉経状態にする治療法は、更年期のような症状が様々出るので、治療は辛いものとなってしまいます。

 

その他、治療法については以下のページをご覧下さい。
・薬物治療〜ホルモン療法
・薬物治療〜対処療法
・手術治療〜手術の方法
・手術治療〜手術の対象

 

妊娠することで月経が止まり、子宮内膜症が治癒することもありますが、出産してしばらく経って月経が復活すると、再発することが多い厄介な病気でもあります。

 

また、年齢を重ねて閉経を迎える頃になると、女性ホルモンの分泌が減少してくるので月経の回数も減り、子宮内膜症は快方に向かいます。

 

女性ホルモンと上手く付き合っていくことが、子宮内膜症だけでなく月経・妊娠・出産にも大切です。